交通事故というと、
「ぶつけられた側がケガをする」
というイメージを持っている方も多いと思います。
しかし実際には、事故の原因を作ってしまった側でも、身体を痛めることはあります。
たとえば、
信号待ちなどで前の車について走っているとき、少し横を向いた瞬間に、
「前の車がもう走り出した」
と思い込んでしまい、そのまま追突してしまった。
このような事故では、基本的には追突した側の責任が大きくなります。
ところが、
追突された相手には特に痛みがなく、自分のほうに首や腰などの痛みが出てしまう
ということもあります。
そんなとき、
「事故は自分が悪いのに、治療に通っていいのかな?」
「相手は痛くないのに、自分だけ痛いと言うのはおかしいのかな?」
と不安に思われる方もいらっしゃいます。
さらに、事故自体が比較的小さかった場合、
「こんな小さな事故で、首も腰も背中も痛いと言ったら大げさだと思われるのではないか」
と心配して、症状を遠慮して伝えてしまう方もいます。
実際に、事故直後は首に痛みを感じていても、
「とりあえず首だけ痛いと伝えておこう」
と、本当は少し違和感がある腰や背中については伝えないことがあります。
しかし交通事故後の症状は、事故直後にすべて出るとは限りません。
そのときは首の痛みが一番強かったとしても、翌日になってから腰や背中の痛みがはっきりしてきたり、痛む範囲が広がってきたりすることもあります。
事故直後は緊張していたり、身体が興奮状態になっていたりするため、自分でも痛みに気づきにくいことがあります。
そのため、
「最初に首しか痛いと言わなかったから、後から腰や背中が痛いと言ってはいけない」
ということではありません。
大切なのは、痛みを大げさに伝えることではなく、実際に感じている症状をそのまま伝えることです。
事故の責任と、身体にケガをしているかどうかは別の問題です。
自分がぶつけた側だったとしても、衝撃によって首や腰、背中などに負担がかかることはあります。
また、事故の大きさだけで身体への影響を判断することもできません。
「この程度の事故だから大丈夫だろう」
「相手は痛くないから、自分だけ痛いのはおかしい」
「何か所も痛いと言ったら疑われそう」
と考えて我慢してしまうと、本来伝えるべき症状を伝えられなくなってしまいます。
事故後に新しく痛みが出てきたり、痛む場所が増えたりした場合は、その変化も含めて医療機関などに伝えることが大切です。
相手に症状がないからといって、自分にもケガがないとは限りません。
事故後に首や腰、背中などの痛みや違和感がある場合は、遠慮して一か所だけにせず、現在感じている症状をきちんと伝えるようにしましょう。
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