70才女性の方で、下の物を拾おうとしたら急に左の腰に鋭い痛みが出現した。左肩~胸前にかけて懲りのような違和感も感じていた。
その2日後に当院へ来院された。問診にて、発熱はないが全身の倦怠感が1週間前からあり、食事はしているが体重が2キロ減少したとのこと。既往歴や手術歴はなし。
だいたい多くの、急性腰痛は動作時に更に痛みが強くなることが多いが、立ったまま腰をいろんな方向へ動かしてもまったく痛まない、唯一寝た状態で膝立てした肢位から横へ倒す際にやや痛みが強くなった。通常の急性腰痛と違う感じがした為、身体に負担の掛からない、軽く触れる施術を骨盤に行うと施術後に痛みが緩和した。
その2日後に来院した時に、腰痛は軽減していたが、全身の倦怠感が続いており、いつもより安静時に「呼吸がしにくい、息苦しい」との訴えがあった為そのまま、内科を受診すしてみては?と提案した。
その後、町医者での診察の結果を電話で聞くと、「酸素飽和度が低く、狭心症の可能性もある。それが原因で腰痛を感じている可能性もあります」と医師に言われ、大きな病院を受診するように指示を受けたとのことでした。
狭心症の典型的な症状は、安静時や動作時の息苦しさや、締め付けられるような胸の痛みですが、それ以外の場所に痛みが起きる「関連痛(放散痛)」などの症状が現れることもあります。関連痛(放散痛)とは、特に肩、腕、みぞおち、背中、腰などに痛みを感じたり、人によっては肩こりや胸焼けとして感じたりします。その特徴は主に体の上半身に症状が起こり、体の左側に多いのです。
この様に、希に他の病気が関係して腰痛を感じることがあります。また、そこに治療者が気がつくには学校で得た知識以外で、現場での経験が必要になります。それは、数多くの症例を経験していないと、絶対にわかりません。院が忙しく、患者さんの話を聞く時間が持てずに、いつもの腰痛だと思い込みながら施術をしていると重篤な疾患を見逃す可能性もあり、場合によっては命に関わることもあります。当院では問診やカウンセリングをしっかり行っていきます。病院勤務時代に、整形外科医師より沢山のことを学ばさせて頂き、自分の診立てと、医師の診断が間違っていないか何度も繰り返して答え合わせをして勉強していました。特に腰椎椎間板ヘルニア、坐骨神経痛、腰部脊柱管狭窄症、腰椎分離症、腰椎滑り症などの症例は数多く経験してきました。現在では沢山の疾患を診させて頂いき、現場での経験は今年で18年目になります。現在腰痛があり、あまり話を聞いてもらえずに本当に治っていくのか心配されている方や、治療者の技術力に不安がある方は、是非当院までご相談ください。