五十肩の方がよく訴える症状のひとつが、
「ズボンを上げるとき、後ろに手を回すと痛い…」
というものです。
この動きは専門的には
結滞動作(けったいどうさ)と呼ばれ、腰や背中に腕を回す動きになります。
日常生活でも頻繁に使う重要な動作のひとつです。
・ズボンを上げる
・エプロンのひもを結ぶ
・ポケットに手を入れる
・下着の脱着
こういった何気ない動きの中で痛みが出るため、
生活のストレスになりやすいのが特徴で、五十肩の初期の症状としても現れます。
なぜ後ろに手が回らなくなるのか?
結滞動作で痛みが出る原因は、ひとつではありません。
主に以下のような要因が重なって起こります。
✔︎ 肩関節インナーマッスル・関節包の柔軟性低下
→ 肩の奥の組織が硬くなり、動きが制限される
✔︎ 肩甲骨の可動性低下
→ 本来一緒に動くはずの肩甲骨が動かず、肩に負担が集中
✔︎ 猫背などの姿勢不良
→ 肩が前に出ることで、後方への動きがさらに制限される
✔︎ その他の要因
→ 首や骨盤のゆがみ
→ 頭蓋の硬さ
→ 自律神経の影響
→ 内臓の硬さや横隔膜の緊張
このように、単純に「肩だけの問題」ではなく、
全身のバランスが関係しているケースも多く見られます。
肩関節は“非常に複雑な関節”
肩関節は、人体の中でも特に可動域が広く、
前後・上下・回旋など、あらゆる方向に動く関節です。
その分、
✔︎どこか一部がうまく動かない
✔︎バランスが崩れる
だけでも、すぐに痛みや制限として現れてしまいます。
特に結滞動作は
「伸展+内旋+内転+肩甲骨の動き」などが組み合わさるため、
一つの要因だけでなく“複合的な問題”として捉える必要があります。

自己流ストレッチだけでは改善しにくい理由
「とりあえずストレッチをしているけど、なかなか良くならない」
そう感じている方も多いと思います。
その理由はシンプルで、
原因が一箇所ではないからです。
例えば
・肩甲骨が動いていないのに肩だけ伸ばしている
・姿勢が崩れたままストレッチしている
・そもそも負担のかかる動作が改善されていない
このような状態では、
一時的に楽になっても根本的な改善にはつながりません。
改善のために大切なこと
結滞動作の痛みを改善していくためには、
✔︎肩関節だけでなく全体を評価すること
✔︎どこが動いていないのかを見極めること
✔︎正しい順番でアプローチすること
が重要になります。
五十肩は時間が経てば自然に良くなるケースもありますが、
適切にケアすることで回復スピードは大きく変わります。
まとめ
「後ろに手が回らない」
「ズボンを上げるときに痛い」
こういった症状は、五十肩の典型的なサインです。
そのまま我慢してしまうと、
可動域の制限が強くなり、日常生活にも影響が出てしまいます。
早い段階で原因を見極め、
正しく整えていくことが改善への近道です。
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